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東京ガスエンジニアリングソリューションズへの不正アクセスについてまとめてみた

2024年7月17日、東京ガスおよびグループ子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズは、不正アクセスにより同社が保有する顧客情報などが流出した可能性があると公表しました。流出の可能性のある情報には委託元より提供を受けている情報も対象となっていることが明らかにされています。これを受け委託元の組織からも相次ぎ関連する公表が行われています。ここでは関連する情報をまとめます。 VPN機器を介して不正アクセス 不正アクセスが確認されたのは東京ガスエンジニアリングソリューションズ(以降TGES社と表記)の社内ネットワーク。TGES社ネットワーク上での不正アクセスを検知し調査を進めていたところ、特定のファイルサーバーへアクセスが可能な複数の従業員のクレデンシャル情報(IDとパスワード)が窃取されていた事実が判明した。(不正アクセスがいつ頃から行われていたのかは調査中ためか2社公表での説明はない。)...

Mon Jul 22, 2024 20:31
サイバー攻撃に対する日本政府のパブリック・アトリビューション事例についてまとめてみた

2017年以降、サイバー攻撃に関与した国家や国家を背景とするグループを名指したうえでその行為を明らかにする取り組みであるパブリック・アトリビューションを日本政府は行っています。ここではこれまでに公表された取り組み事例について概要をまとめます。 これまでの事例概要 日本政府は2017年以降2024年7月に至るまで7件のパブリック・アトリビューションを行っている。日本政府が行った7例の内訳は、中国5例、北朝鮮2例。 外務報道官談話、注意喚起、共同署名等、公表の形態は様々であり、また公表対象の表現についても意図的に使い分けているかは定かではないが異なっていることが多い。(「拠点とする」、「背景に持つ」、「背景とする」、「下部組織とされる」など。)発出した政府組織は外務省、警察庁、内閣サイバーセキュリティセンター、金融庁。...

Fri Jul 12, 2024 11:01
Google フォームの共同編集設定に起因して発生していた情報流出についてまとめてみた

2024年6月以降、Google フォームの設定に起因する情報流出が生じたとして複数の組織より公表されました。ここでは関連する情報をまとめます。 回答情報を第三者に参照される恐れのあった共同編集設定 Google フォームの設定次第で外部から回答者の情報を閲覧することが可能な状態が発生し、実際に影響を受けたとして複数の組織が6月以降公表を行っている。 事案公表した組織が行っていた設定とは、Google フォームの「共同編集者の追加」において「リンクを知っている全員」が選択されている場合。 Googleのアカウントにログインした状態で当該設定が行われたGoogle フォームに回答を行った後、自身のGoogleアプリからGoogle フォームの画面を表示した際に、「最近使用したフォーム」の欄にそのGoogle...

Sun Jul 7, 2024 20:27
OpenSSHの脆弱性 CVE-2024-6387についてまとめてみた

2024年7月1日、OpenSSHの開発チームは深刻な脆弱性 CVE-2024-6387 が確認されたとしてセキュリティ情報を発出し、脆弱性を修正したバージョンを公開しました。この脆弱性を発見したQualysによれば、既定設定で構成されたsshdが影響を受けるとされ、影響を受けるとみられるインターネット接続可能なホストが多数稼動している状況にあると報告しています。ここでは関連する情報をまとめます。 概要 深刻な脆弱性が確認されたのはOpenSSHサーバー(sshd)コンポーネント。脆弱性を悪用された場合、特権でリモートから認証なしの任意コード実行をされる恐れがある。 悪用にかかる報告などは公表時点でされていないが、glibcベースのLinuxにおいて攻撃が成功することが既に実証がされている。発見者のQualysはこの脆弱性の実証コードは公開しないとしている。...

Mon Jul 1, 2024 21:28
イセトーのランサムウエア感染についてまとめてみた

2024年5月29日、イセトーは社内サーバーなどがランサムウエアにより暗号化される被害が発生したと公表しました。またその後には取引先の個人情報流出の恐れがあることも明らかにしています。ここでは関連する情報をまとめます。 委託後一部データ消されず影響を受けたケースも ランサムウエアによりデータ暗号化の被害にあったのはイセトー社内で使用されているサーバー、PCの一部。被害が確認されたのは2024年5月26日。不正アクセスにつながった原因やランサムウエアの種類などの情報はこれまでのところ公表していない。 6月6日時点で情報窃取について調査中であり流出の事実を確認していないとするが、ファイルサーバー等から一方で取引先の個人情報の流出の恐れが判明していると説明している。6月3日にランサムギャングの公開するリークサイト上で同社の名前が掲載されているとの情報があるが当該事案との関係は不明。...

Fri Jun 14, 2024 19:21
ランサムウエア起因による岡山県精神科医療センターのシステム障害についてまとめてみた

2024年5月20日、岡山県精神科医医療センターは、サイバー攻撃に起因した電子カルテのシステム障害が発生していると公表しました。また6月11日には同センターが保有する患者情報が流出の可能性も判明したことが明らかにしました。ここでは関連する情報をまとめます。 ランサムウエアで電子カルテシステムに障害 ランサムウエアによる被害にあったのは岡山県精神科医療センターと東古松サンクト診療所。攻撃によってデータが暗号化され、2024年5月19日16時頃に両施設で運用している電子カルテシステムを含む総合情報システムで障害が発生した。また翌20日にはシステム内に脅迫メッセージとその連絡先であるメールアドレスを記載したものが確認された。 同センターでは障害発生後に紙カルテを用いた診療体制に運用を切り替えしており、医療サービスの提供への直接的な影響は生じていない。また6月1日からは仮の電子カルテシステムを使用することで診療体制の維持を行っている。*1...

Wed Jun 12, 2024 19:17

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