池田信夫 blog - RSS Feed

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政府に予算制約はないのか

昨今の「反緊縮」をめぐる論争は、ある意味では一点に集約される:政府には予算制約があるのか、ないのかということだ。これについてMMT派のビル・ミッチェルの答は明快である。 MMTは政府の予算制約(Government Budget Constraint)では始まらない。我々はその概念を明らかに拒絶している。[…]政府の購入能力は金融的に無限である。 政府(中央銀行)はいくらでも通貨を発行できるので、その予算に金融的な限界はない。制約は「実物的なインフレ」だけなので、インフレにならない限り、政府支出はいくら拡大してもいい――これは荒唐無稽にみえるが、短期の理論としては成り立っている。問題は、政府支出と債務が際限なく膨張したら、長期的に何が起こるかということだ。 MMTの世界は、コルナイの描いた初期の社会主義に似ている。そこではモノバンクと呼ばれる一つの国営銀行がすべての企業に資金を供給したので、決済機能がなかった。企業の経営が悪化すると、モノバンクは際限なく融資し、その資金を返済する義務もなかった。政府が価格統制したので、インフレも起こらなかったが、経済は破綻した。それはなぜだろうか。...

なぜ2050年カーボンニュートラルなの?

政府は「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、「2030年CO2排出46%削減」という目標を決めましたが、それにはたくさんお金がかかります。なぜこんな目標を決めたんでしょうか。 Q1. カーボンニュートラルって何ですか?図1のように今のまま何もしないと、地球の平均気温は...

再エネは「主力電源」にはなれない

原子力は、かつて夢のエネルギーだった。ウラン1kgが核分裂反応で発生する熱は、石炭1kgの300万倍。自動車が馬車を駆逐したように原発が火力を駆逐するのは時間の問題だと思われたが、現実にはそうはならなかった。予想以上に安全設計のコストが上がったからだ。 技術には学習効果(ラーニングカーブ)があるが、一定の段階に達すると、本質的ではないコストが上がるネガティブ・ラーニングが起こるといわれる。火力では公害防止コスト、水力では立地コストが上がり、限界に達した。 同じようなネガティブ・ラーニングが今、再生可能エネルギーにも起こっている。太陽光や風力は、それが補完的な電源だったときは、送電網は電力会社にただ乗りしてFITで100%買い取ってもらえる楽なビジネスだったが、主力電源になるとそうは行かない。...

最悪の大気汚染物質は石炭ではない

政府は、石炭火力の海外建設の支援を打ち切る方針だ。小泉進次郎環境相は「高効率の石炭火力も含めて全面禁止する」という方針を表明した。国内では石炭火力の新設はゼロになったので、これは開発援助で石炭火力を認めないということだ。 その被害者は途上国の貧しい人々...

超過死亡って何?

緊急事態宣言が21日にやっと解除されますが、まん延防止措置は残るので、飲食店の営業は制限されたままです。アメリカのニューヨーク州では、ワクチン接種が70%終わって行動制限を解除し、花火大会でお祝いしていますが、日本はそれより悪いのでしょうか。 続きはアゴラ...

よみがえる物価の「岩石理論」

今は亡きリフレ派の笑い話に、物価の岩石理論というのがある。これは「重い岩をいくら動かそうとしても動かないが、一度動き出したら止まらない。だから岩は動かさない方が良い」という議論で、原田泰氏が財政タカ派の「日銀が無茶な量的緩和をしたらハイパーインフレになる」という議論をからかったものだ。 彼は日銀がマネタリーベースを増やせば物価が徐々に上がると信じていたのだが、結果的には彼が日銀審議委員をやめるまで、日銀がマネタリーベースを4倍にしても岩石はまったく動かなかった。これでリフレ派は信用をなくしたが、岩石理論は信憑性を増したともいえる。 アメリカのインフレ率(総合CPI上昇率)は5.0%となったが、日本では4月のコアCPIはマイナス0.1%だ。その理由は単純である。これまで20年以上ずっとデフレだった日本で、物価が上がると誰も予想していないからだ。予想インフレ率の指標となるBEI(ブレークイーブンインフレ率)も0.25%前後である。日本の物価は、異様に重い岩石なのだ。...

アゴラシンポジウム「カーボンニュートラルで企業はどうする」

菅首相は「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げ、政府は「グリーン成長戦略」を発表し、気候変動サミットで日本政府は「2030年温室効果ガス排出46%削減」という目標を打ち出しました。 あと9年で46%削減するためには、ガソリン車の禁止、粗鋼生産の大幅削減、CC...

「2050年ネットゼロ」には消費税52%分の炭素税が必要だ

CO2排出を2050年までに「ネットゼロ」にするという日本政府の「グリーン成長戦略」には、まったくコストが書いてない。書けないのだ。まともに計算すると、毎年数十兆円のコストがかかり、企業は採算がとれない。それを実施するには、政府の補助が必要だが、そんな財源はない...

社会保険料の負担が消費税の5倍も重いって本当?

6年前のアゴラこども版が今ごろ、アクセスランキングの第1位になっています。年金保険料は消費税の5倍以上という数字にショックを受けた人が多かったんだと思います。「それ本当ですか?」という質問が多いので、新しい数字で補足しておきます。 続きはアゴラで

日本の民放はなぜ世界一優秀なのか

総務省の接待疑惑は、竜頭蛇尾に終わりそうだ。総務省は職員32人による延べ78件の接待を確認し、32人を同日付で処分した。相手はほとんどNTTグループと東北新社で、これが全貌だとは誰も信じていないが、マスコミは追及しない。本丸は民放だからである。 今回の事件でもわかったように、NTTの政治力はテレビ局にはかなわない。NTTグループの売り上げは連結で12兆円と、民放連207社の合計2.2兆円の6倍だが、民放は政治部の波取り記者という最強のロビイストを抱えているからだ。70年近く倒産も買収もなしに既得権を守ってきた日本の民放は、世界一優秀である。 テレビ局が電波オークションを拒否しているのも、「既存の電波がオークションにかけられる」などというネトウヨの妄想ではなく、新規参入を妨害するためだ。本書でも紹介している私のホワイトスペース区画整理案は、NHKも民放も技術的に可能だと認めたが、総務省は拒否した。...

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